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2010年4月

2010年4月24日 (土)

手作り楽器でリンチ・サウンド! のハナシ

Thomas Truax氏といえばアメリカの明和電機なヒトっちゅーか、手作りのオリジナル楽器を駆使してワン・マン・バンドな演奏をされる方であります。氏の開発による楽器には「HORNICATOR」やら「BACKBEATER」やら「MOTHER SUPERIOR」等がありますが、名前だけではいったいどのよーな音を出すのかよくわからんかったり(笑)。しかし、チープでありながら同時にダウン・トウ・アースな感覚が漂うTruax氏の演奏には、どこか心惹かれるものがあります。たとえばこんな感じ。

そのTruax氏(troo-aksと発音するそーです)が実はデイヴィッド・リンチのファンであることが、昨年、全世界に向かってカミング・アウトされました。てか、2009年5月にリリースされたアルバムのタイトルが「Songs From the Films of David Lynch」で、それに収録されているのがリンチ作品に登場する数々の曲のカバーであった時点で完全にバレバレなわけですが(笑)。なじょして「Black Tambourine」であるのか、これで納得でありますね。

さて、「Glasgow Music And Film festival」っつーのが毎年イギリスで開催されておりまして、今回のテーマは「デイヴィッド・リンチとジョン・カーペンター」というよくわかるよーなわからないよーな組み合わせでありました。誰だ、こんな趣味性の強い企画立てたヤツは……とーゆーよーな追求はともかくとして(笑)、この映画祭には他のアーチストと混じってThomas Truax氏も招聘され、当然ながらライブでは「Songs From the Films of David Lynch」からの楽曲が演奏されて大盛況だった様子。その際に取材されたTruax氏のコメントが、4月22日付のSTV Entertainmentに掲載されております。

「初めて観たリンチ作品は『イレイザーヘッド』で、14歳かそこらのとき。大学の深夜上映会で観たんだけど、夜中は危ないというので姉と一緒だった」

「で、度肝を抜かれた。そのとき思ったのは、これは親と話し合える類の映画ではないということ。それくらい奇妙な作品だった」

というような邂逅から順調にリンチ作品のファンとして成長したTruax氏は、サーカス団員(!)やクレイ・アニメーター(MTVの「Celebrity Death Match」!)等の経歴をへてCDデビュー後、友人による紹介でリンチ御大と知己を得ます。

「自分のCDを何枚かリンチに手渡したんだけど、そのとき話題になったのは、自分の曲を気にいてくれて映画のなかで使ってもらえたりしたら、どんなに素晴らしいかということだった」

「リンチ作品のなかで使われている曲の選択が素晴らしいことも話した。そのとき、思いついたんだ。作品のなかで使われている曲のカバー・アルバムを作ったら、きっとスゴイぞって」

51vrwh3j1l_ss500__2 うはは、そーゆー経緯で「Songs From the Films of David Lynch」って出来たのね。このCD、現在は英アマゾンでしか手に入らないようで、米アマゾンではMP3のダウンロード販売のみが行われています。日アマゾンでは残念ながらお取り扱いナシ。収録されている曲のリストを挙げておきます。

1. Wicked Game 
2. Twin Peaks (Falling)
3. Baby Please Don't Go
4. Blue Velvet
5. I'm Deranged
6. Audrey's Dance
7. Black Tambourine
8. I Put A Spell On You
9. In Heaven (Lady In The Radiator Song)
10. In Dreams

YouTubeには何曲かこのアルバムからの映像が上がっています。どーぞごたんのーくらはい。

Wicked Game

Audrey's Dance (from Twin Peaks Theme)

I'm Deranged

Blue Velvet/ I put a spell on you

2010年4月11日 (日)

「マルホランド・ドライブ」に続編製作のウワサ?

老若男女から巨人や小人まで、全米が「ツイン・ピークス20周年」に沸き立っております最中でありますが(いや、ちょっとウソ)、それに混じってなんと「『マルホランド・ドライブ』の続編が作られるかも」という記事が。うえええええ、マジっすか?

問題の記事は、NBC Miami(4月8日付)の映画関係ブログ「PopcornBiz」に掲載されたもので、ネタ元はローラ・エレナ・ハリング。彼女が記者に語ったところによると、「先週、偶然デイヴィッド・リンチに会った」そーでありまして、んでもって、「『マルホランド・ドライブ』の続編(follow-up)が作られることになりそうだ」とのこと。

「絶対に(続編が)できるわ。今まさに生まれようとしているところ。どうしてそれがわかるかは説明できないけど (I'm very sure it's coming, it's being born, I cannot really tell you how I know)」

それって、まるでリンチ映画の登場人物が言うセリフみたいじゃね?……とか記事では突っ込まれておりますが、交通事故にでくわす女性の役だとは知らずに「マルホランド・ドライブ」のオーディションに向かう途中、ホントに交通事故にあっちゃった……ってな前歴の持ち主のハリングでありますからして、もしかしたら「赤い糸」やら「青い糸」やらでリンチとつながっているのかもしれません。おお、シンクロニシティ(笑)。

とはいえ、ハリングとリンチが具体的にどんな話をしたのか、記事からはまったく不明。どのくらい現実味があるのやら、現時点ではじぇんじぇん見当もつきません。いや、もしマジな話だとしても、あの「マルホランド・ドライブ」の続編って、いったいナニをどのよーにどーやって?

……ってな感じにモロモロ疑問符つきの情報ではありますが、そこはそれ。仮に「また何か一緒にやりたいよねー」程度の話であったとしても、「インランド・エンパイア」がローラ・ダーンとの「偶然の再会」と「同レベルの会話」から生まれたことを考えるにつけ、全力で期待しちゃうのがリンチ・ファンとゆーものであります。全世界的にそうに決まってます。

だからお願い、どうぞ続報プリーズ(笑)。

2010年4月10日 (土)

4月8日は「ツイン・ピークスの日」

今年の4月8日は「ツイン・ピークス」が放映開始されてから20周年ということで、全米各地で関連した催しものがいろいろと行われた模様。ロサンジェルスにあるコメディ専門劇場「UCB(Upright Citizens Brigade) Comedy theatre」でも、「ツイン・ピークス」をネタにしたコメディが賑々しく上演された……というgollum42氏のレポートがあがっています。

どーやら、邪悪なフクロウが繁殖し、それを退治するための資金を捻出するために、ツイン・ピークスの人々による「素人演芸大会(Talent Show)」が催される……とゆーのが基本的な設定。会場はグレート・ノーザン・ホテルのメイソン・ホール。出演者は丸太おばさん、ゴードン・コール、ドクター・ジャコビー、(車椅子に乗ったまんまの)レオ・ジョンソンという面々。「巨人」の息子がツイン・ピークスのテーマを奏でるなか演芸大会は始まるが、もちろんタダですむわけはなく(笑)、ネイディーンやらローラ・ママやら「小人」やらをはじめとするお決まりの面々が乱入してハチャメチャ(死語か?)になる……とゆー内容であったっぽい。

途中、当然ながら「あの方」も登場されるわけでありますが、どのようにかはレポートの写真を見てのお楽しみ(笑)。いやあ、そーだったのか、オレも年をくうはずだ。で、お相手はだれ?

にしても、「ダイアン」に機密事項をバラしたかどでクーパー特別捜査官はとっくにクビになっており、実は最初っからFBIのために働いていなかった……っつのは笑った。ナニしにツイン・ピークスに来たんだ、あんた……と思ったけど、そっか、チェリー・パイとコーヒー目当てに決まってますわね(笑)。

2010年4月 3日 (土)

「デイヴィッド・リンチによる福音書」で神の愛を

えー、「福音書」っつーのは、平たくいうとイエス・キリストの言葉をその弟子たちが伝えるものであります。新約聖書に収められた「マタイによる福音書」「マルコによる福音書」「ルカによる福音書」「ヨハネによる福音書」とか、その他「トマスによる福音書」なんかが超有名(っていうのか?)。

しかし、どうやら現代におけるキリスト教伝道の方法論は非常に多様化してきているよーで、米Amazonなんかをみてみるってーと、「~による福音書(The Gospel According to ~)」とゆータイトルの本がなんかやたら出ております。それも「シンプソンズによる福音書」だとか「スター・ウォーズによる福音書」だとか「ディズニー映画による福音書」だとか「ハリーポッターによる福音書」だとか「ビートルズによる福音書」だとか「ブルース・スプリングスティーンによる福音書」だとか、人目を引くようなネタはすべて伝道に活用されてる感じ。はては「スターバックスによる福音書」とか「Twitterによる福音書」とかまであって、もーここらへんになるとどーゆー内容やら俄かには想像不能で、いやもう奥が深い。

キリスト教関連の出版物を出している会社はいくつもあるよーですが、Westminster John Knox社というのがその代表格っぽい様子。でもって、そこの新刊タイトルが「Halos and Avatars -- Playing Video Games with God」っつーんですから、もー正直なんでもアリな印象も受けます。でも、きっとそんなの、不信人者の気の迷いに決まってます。

……とまあ、このよーな流れのなかで、シカゴ在住のGrant Elgersmaさんが「デイヴィッド・リンチによる福音書」という本を書くことを思いついたとしても、まったく不思議はありません。ありませんったら、ありません。

「何か好きなものがあれば、誰もがそれについて語りたいと思うものだ。キリストを愛する者が、同時に『シンプソンズ』や『ロスト』といった番組を楽しんでいるのは、まったく驚きではない。アメリカの平均的なキリスト教信者像は、平均的なアメリカ国民像と大きくかけ離れているわけではないのだ」

……と、キリスト教関連Web雑誌「Catapult Magazine」のコラムでElgersmaさんは語ります。ううむ、「リンチ好き」なのが「平均的なアメリカ国民像」とどれだけズレているかっちゅー議論もあるかとは思いますが、つまりElgersmaさんはリンチ作品の大ファンで、それとあわせて「キリストへの愛」について語りたいわけですね。しかし、どーやって?

Elgersmaさんの主張によれば、「リンチによる福音書」の核となるのは、「Catching The Big Fish」に収録されている「イレイザーヘッド」関するリンチ自身の言及であります。

「(前略)『イレイザーヘッド』は自分のなかで確かに育ちつつあったのだが、それが何を意味するのかがわからなかった。シークエンス群が言わんとしていることを解き放つ鍵が見つからない。完全に五里霧中というわけではないものの、何かしら全体を結び合わせるものを思いつけず、暗礁に乗り上げてしまった。で、私は聖書を手に取り読み始めることにした。ある日、私はある一節に行き当たり、聖書を閉じた……これだ、これがそうなのだ。ようやく私はすべてのつながりを見つけ、全体を見渡すことができた。
それがどの一節であったのかを話すつもりはない」

おお! 「I saw the light!」な感じで確かにまんまでありますね。しかし、Elgersmaさんも認めているように、「どの一節であったのかを話すつもりはない」という時点で、ちょいと伝道目的として使うには弱い感じがします。本来ならその一節をとりあげて、具体的に「神の愛」について語りたいところなんでしょうけど、それを許さず肝心なところをぼやかしてしまうあたりが、ファンなら重々承知しているいつもながらの「そうはイカのデイヴィッド・リンチ」であります。

にしても、宗教関係の方だけあって、さすがにElgersmaさんは真面目だなーと思ったのが……

「明らかにリンチは、それがどの一節であるか明らかにしたくないと思っている。であるならば、『デイヴィッド・リンチによる福音書』などという本を書きリンチ作品について論じることは、創作者の意に反していると言わざるを得ない。また、創作者の意図はおくとしても、そもそもこのような本が映画鑑賞者の利に資するだろうか。映画作品に関してコメントすることで、私の『福音書』は、その作品の意味するところについて間違った考えを読者に伝えてしまう可能性もあるのだ」

……という言及でした。というわけで、残念ながら、当面「デイヴィッド・リンチによる福音書」が刊行されることはなさそうです。でも、んなもん、プロ・アマ含めて(もちろん大山崎も含めて)、みんなリンチについて好き勝手なことを言ったり書いたりしておるわけで、どんどんやっちゃっておヨロシイのではないのでしょーか……と、海の向こうから無責任にけしかけてみる春の日の午後なのでありました。

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