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2008年10月19日 (日)

「Beautiful Dark」を読む (1)

Beautifuldark えー、というわけでGreg Olson著のリンチ研究本「Beautiful Dark」がやっと手元に到着したので、ご報告。やっぱ、電車の中で読むには、ちと分厚いし重いな、これ。試しに重さを計ってみたら、1.4Kgっつーことで、ちょっとしたB5サイズのノートPCぐらいの重さ。当然、手に持って読んでると疲れるので、床の上に置いて、絨毯に寝転がって読むのが吉とみた(笑)。というわけで、お家にいるとき限定で読み進めることにします(笑)。

まだ最初の方を何ページかパラパラ読んだだけなのだけど、すでにいろいろと驚く新事実が次々と(笑)。リンチは小さい頃「広所恐怖症」の傾向があり、それは成長してからも続いていたとか、森林調査官だった父親のオフィスの壁に掛けられていた「体系化して並べられた『害虫』の標本」の話とか、非常に興味深かったりする。とりわけ、リンチ家が信奉していた「長老教会派」の教えと(表現主義的な観点からの)リンチ作品の共通性の指摘とかは、ちょっと大半の日本人には不可能なものかもしれません。

子供の頃、「木にたかった赤蟻」をリンチが目撃して……などに代表される「日常に隠された非日常」の話なんかは、すでにあちこちで紹介されていて有名だからおいとくとして、”リンチにとって「外界」は「無秩序で混沌とした脅威」であり、それと「体系化された安全な『待避所』」との関係性が、リンチ作品を押し進めるものである”とするOlson氏の指摘は、かなり頷けるものがあるような気がする。もちろん、リンチにとって、そうした「待避所」の端的なものが「家」であり、あるいは自分の「内面」であるわけでありますな。逆にいうとリンチにとって最大の「脅威」は、「家」や「内面」に「無秩序な外界」が侵入することであって……などなど、先ほど述べた「広所恐怖症」的傾向の話をあわせ、あるいはリンチにとって作品を創ることは、「無秩序な外界」という「害虫」を、「整理し体系化された標本」にすることによって、その「脅威」を「中和」する作業であると思えなくもないわけですが、どんなもんでしょーか。

とまあ、これからボチボチ読み進めるにつれて、他にもいろいろと新事実が明らかにされそうな勢いですが、Olson氏のエライところは(って、大山崎がエラそーですが)、冒頭の6ページぐらいの間に、リンチの手法が「表現主義的なもの」であり、その作品が目に見えない人間の「内面」や「感情」の「視覚化」であることを、きちんと述べていること。こーゆー基礎的なことにちゃんと触れるかどーかは、それはそれで著者の見識の問題だよなあと思ったりするんですが、いかがなもんでしょーか。

てなわけで、折に触れて、ときどきこの本の内容紹介も進めていきたいと思っておりますので……ということで。

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