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2007年7月20日 (金)

「インランド・エンパイア」の宣伝戦略をみる

さて、いよいよ明日公開となった「インランド・エンパイア」なんだが、どうやら配給側の宣伝戦略は「わけがわからない映画」であることを強調するという方向であるようだ。これだけ配給側が「わかりませんよ」と連呼している作品もちょっと記憶になくって(笑)、この戦略が初期動員にどう結びつくのか非常に興味深いものがあったりする……いや、決して嫌味とかではなく、マジで。

前々からのリンチ・ファンはほっといても観るからどーでもいいとして(笑)、さんざん「わけわからん」と聞かされたうえに上映時間が3時間もあると知った「ファンではない観客」が、どれくらいこの作品を観てみようと思うか。単純に考えるといろいろな点で興行的に不利なのは間違いなくって、実際IMDbによるとアメリカ国内における累計興行収益は75万ドル程度、海外の累計が140万ドル弱で、正直いって金額的にはたいしたことがないというのが現実だ。なかなか他の映画との比較は難しいが、上映館の絶対数が少ないという条件を考えると、まあ、予想された範疇だといえるだろう。

などという前提を踏まえつつ、いまこの現在の日本において、リンチ作品のような系統の「わからなさ」がどのくらいのマスで商品価値を持つのか。その商品価値は、どんな層にどれくらいの広がりを持つのか。作品を観た観客のうち、どれだけのパーセンテージが「わからない」ことに満足しつつ家に帰るのか。消費者動向の観点からみたとき、その結果から何か読み取れるものがあるのかどうか。いろいろな点で面白そうな材料を提供してくれそうな気がする。

過去、士郎正宗の諸作品に端を発する対マニア向け戦略としての「わかりにくさ」というのはあった。そもそもリンチ自身の「ツイン・ピークス」自体、「ローラ殺しの犯人探し」というミステリーのフォーマットをフックとして使いつつ、その内容物には「得体の知れないもの」が詰め込まれていた。果たしてこういう戦略が、現在でも劇場用映画作品に対して通用するのだろうか。

ただし、本気で興収を考えたとき、現状の戦略として弱いかなと感じるのはリピーター客へのケアだ。とりあえず現状で確認できているのは、恵比寿ガーデンシネマでのリーピーター客先着100名に対するポスターのプレゼントだけで、もちっとコア層に向けたプレミア感がある仕掛けをしてもいいような気もする。さすがにアメリカのようにリンチ自身が来場して上映後の質疑応答にこたえるっつーのは望めないだろうが、たとえば半券10枚一口で応募すると抽選で1名様にリンチのドローイングが当たったりなんかしたら、自分としては親戚一同引き連れてリピーターになったりするかもしれない(笑)。というわけで、できたら今からでも考えてみてください(笑)。

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